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中小企業がデータマネジメントを無理なく進めるためのステップとポイント

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「データマネジメント」という言葉を掲げていても、何から始めれば良いか見えずにいる企業は少なくありません。ここでは、段階を追って進められる手順を整理し、実践に移しやすくしたいと思います。

データを整理し方針を定める

まず自社に存在するデータを洗い出し、構造や保管場所、利用状況を把握しましょう。売上記録、顧客情報、作業ログなど、あらゆる業務データが対象です。次に、それらのデータをどう扱うかという方針を定め、データガバナンスとして、誰が、どこで、どのようにデータを管理・更新するかを決めます。この準備が、データマネジメントを成功させる基盤となります。

整備・統合・運用を始める

データを整理した後は、重複の除去やフォーマットの統一など、品質向上のための整備を行います。同時に、異なる部門やシステムに散らばったデータを統合し、アクセスしやすい状態をつくります。これにより現場が必要な情報を迅速に取得できるようになり、業務の効率化につながります。運用においては、更新プロセスやアクセス権の管理といったルールも明確にしておくことが重要です。

活用と評価・改善のサイクルを回す

整備されたデータをもとに、実際に活用を始めましょう。たとえば、売上データからムダな在庫を見つけ出したり、顧客データでリピート促進施策を考えたりします。そして、効果をきちんと評価し、数値で測定できる指標を用いて改善を継続することが大切です。こうした「実行 → 振り返り →改善」の仕組みが、データマネジメントを単なる仕組みから業務の一部へと押し上げます。